データベース管理システム(DBMS)とは
データベース管理システムとは、コンピューター上のデータベースの整理やデータの検索、更新、共有などを行うソフトウェアのことです。data base management systemを略してDBMSと表記されます。
データベースに格納しているデータを適切に扱うためには、データベース管理システムが必須といっても過言ではありません。システムを使わずにデータベースを管理する場合、手動でデータの整理や検索をしなければならず情報量が多いほど大変です。しかし、データベース管理システムはユーザーに代わってデータベースの操作を行うという役割があるので、これを使えばデータ管理の手間が大幅に削減できるでしょう。
データベース管理システムは商用のほか、オープンソースでも提供されており、知名度の高いものでいうとMySQLやPostgreSQLなどがあります。
以下の記事では、主要なデータベースソフトを価格や機能で比較し紹介しています。
データベース管理システムにおけるSQLとは
データベース管理システムを用いる際は、主にSQLを使って命令を出します。SQLとはStructured English Query Languageの略であり、データベースと対話するための言語です。プログラミング言語とは異なります。SQLを用いることによって、データベース管理システムにさまざまな命令を出せます。
たとえば、「登録されている取引先を設立年月日の古い順にソート」「直近3ヶ月内に購買履歴があった顧客を購買金額順にソート」などが可能です。その結果として、データベース内に格納しているデータを、多くのシーンで活用できるというわけです。
SQLは通常1行ずつ命令を入力しますが、データベース管理システムによっては複数の命令をまとめてセットすることも可能です。これを「ストアドプロシージャ」機能と呼びます。
なお、SQLを使用しない「NoSQL」というデータベースもあり、単純な構造で柔軟性が高く処理速度も早いためビッグデータの処理などに適しています。
データベース管理システムの基本機能
一般的に、データベース管理システムには以下のような機能が搭載されています。
- ■データベースの定義
- データベースの構造「スキーマ」を定義するための機能です。SQLの一種である「DDL」というデータ定義言語を使ってユーザーが定義します。
- ■データベースの操作
- データの登録や読み出し、更新、削除を行うための機能です。SQLの「DML」というデータ操作言語を使います。
- ■データベースの制御
- データの安全性や信頼性を確保するための機能です。データベースを同時編集する際に矛盾が生じないようにする「排他制御」や、不正アクセスを防ぐ「機密保護」、障害時に復旧を行う「障害回復」などを行います。SQLの「DCL」というデータ制御言語を用いて実行します。
データベース管理システムを導入するメリット
ここでは、データベース管理システムを導入する主なメリットを紹介します。
- ■大量データを効率よく管理できる
- データベース管理システムは、大量のデータを構造化して管理できる仕組みです。検索や抽出、並び替えなどの処理を高速に行えるため、必要な情報をすぐに見つけられます。
- ■複数ユーザーで安全に共有・編集できる
- DBMSには同時編集時の整合性を保つ「排他制御」などの機能が備わっており、複数人が同時にデータを扱ってもデータの矛盾が起きにくい設計になっています。チームでのデータ共有や業務効率化に役立ちます。
- ■データの信頼性と安全性を高められる
- アクセス権限の設定やバックアップ機能、障害回復機能などにより、データの安全性を確保できます。不正アクセスやデータ破損のリスクを低減できる点もメリットです。
- ■データ分析や業務活用がしやすい
- SQLなどを使ってデータを柔軟に検索・抽出できるため、売上分析や顧客分析などの業務にも活用できます。企業の意思決定に役立つデータ活用を実現しやすくなるでしょう。
データベース管理システムの種類
データベース管理システム(DBMS)にはいくつかの種類があり、用途や扱うデータの構造によって適したものが異なります。現在はリレーショナルデータベースが主流ですが、ビッグデータやWebサービスの普及により、さまざまなタイプのデータベースが利用されています。ここでは代表的な種類を紹介します。
リレーショナルデータベース(RDBMS)
リレーショナルデータベースは、データを表(テーブル)形式で管理するデータベースです。テーブル同士を関連付けてデータを管理できるため、複雑なデータ構造でも整理しやすいのが特徴です。SQLを使ってデータの検索や更新を行います。
現在もっとも広く利用されているデータベースの種類で、代表的な製品としてOracle Database、MySQL、PostgreSQL、Microsoft SQL Serverなどがあります。
NoSQLデータベース
NoSQLデータベースは、SQLを使わない、またはリレーショナル型とは異なるデータ構造でデータを管理するデータベースです。大量データを高速に処理できることや、柔軟なデータ構造を扱える点が特徴です。
Webサービスやビッグデータ処理などで利用されるケースが多く、代表的なものとしてMongoDBやRedis、Cassandraなどがあります。
階層型データベース
階層型データベースは、データをツリー構造(親子関係)で管理するデータベースです。データの関係が明確で処理速度が速いという特徴があります。
ただし、構造が固定されているため柔軟なデータ管理には向いておらず、現在では新規システムで採用されるケースは多くありません。
ネットワーク型データベース
ネットワーク型データベースは、複数のデータ同士を網目状に関連付けて管理するデータベースです。階層型よりも柔軟にデータの関係を表現できる特徴があります。
ただし、構造が複雑になりやすく管理が難しいため、現在ではリレーショナルデータベースに置き換えられるケースが多くなっています。
以下の記事では、データベースの種類について詳しく解説しています。
データベース管理システムとエクセル・ファイル管理との違い
データベース管理システム(DBMS)は、従来のエクセルやファイル管理とは異なり、構造化されたデータを効率よく一元管理できる仕組みです。ここでは、よく使われるエクセルやファイルベースの管理方法と比較しながら、DBMSの特徴をわかりやすく紹介します。
エクセルとの違い
データベースとしてエクセルを活用している企業も多くあります。データベース管理システムとエクセルでは、特徴や導入目的において次の点に違いがあります。
- ■データベース管理システム
- 大量のデータを複数名で管理したい場合に適している。検索性や処理速度の高さが特長。
- ■エクセル
- コストを抑えてデータ管理をしたい場合に適している。操作性が高く誰でも扱いやすい点が特長。
エクセルは一つひとつのセルをデータとして識別しますが、データベースは行単位のデータである「レコード」単位で管理されます。そのためデータベース管理システムでは、データの削除により別の要素が混在したり入れ替わったりすることがありません。
例えば、顧客リストをエクセルで管理していた場合、1つのセルを削除すると住所と名前がずれて保存されてしまうかもしれません。こうした面からも、より正確にデータを管理したい場合にはデータベース管理システムが適しているといえます。
ファイル管理との違い
ファイルサーバーやフォルダ単位でのファイル管理は、CSVやテキストファイルを保存し、手作業で分類・整理する方法として多くの企業で利用されています。しかし、ファイルの命名ルールや保存場所が統一されていないと、情報の重複や検索の手間、データの所在不明といった問題が起こりやすくなります。複数人で共有・編集する際には、上書きや整合性の乱れといったリスクも避けられません。
一方、データベース管理システム(DBMS)は、データを構造化し、一元的に管理できる仕組みです。ファイル単位の属人的な運用から脱却し、正確な検索やアクセス制御、同時編集の制御などが可能になります。業務データの信頼性や管理効率を高めたい企業にとって、ファイル管理からDBMSへの移行は有効な選択肢といえるでしょう。
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データベース管理システムを効果的に活用しよう
データベース管理システムはデータの整理や検索をサポートするシステムのことで、これを利用すればデータベース管理の効率が上がります。また、データベースはさまざまな種類がありますが、主流のリレーショナルデータベースを管理するシステムがよく利用されており、オープンソース製品も数多く提供されています。
データベース管理においてシステムは欠かせません。まずは製品を比較するために、資料請求をして自社に適したものを導入しましょう。


